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まるこそだて vol.9/12回

前回のあらすじ

コミュニケーションの苦手が浮き彫りになってきた幼稚園年中、4歳の長男。
そんな長男の、次男と仲良く遊ぶ姿や同じクラスの女の子からお手紙をもらってくること、
周りの子どもたちががありのままの長男を認めてくれている環境を感じることができるようになってきているのが嬉しかった。

まるこそだて vol.8/12回

 

こだわりを見極める

ついに、幼稚園の年長になった長男。

今からちょうど1年前になる。
コロナウィルスが流行りだした頃で、進級は2ヶ月遅れて心配でもあったが、幼稚園を嫌がる様子もなかった。

その年、次男も年少の下のクラスに入園し、通園バスで一緒に通園するようになった。
1年だけでも2人で登園する姿をみるのが、私の小さな夢だった。

長男がいてくれるおかげで、次男も泣かずに通園してくれ、しかも不安な次男の教室にも付き添ってくれていたと先生から聞いた。
長男の優しい部分、それに頼る次男を見ることができて本当に嬉しかった。

また、年中には着れなかった幼稚園の制服が、年長に上がってから着れるようになった。
といっても、それがスムーズにいったわけではない。
長男の中では、制服を着ることは、みんなと同じように動き、話を聞き、歌い、踊り、ということとイコールとして繋がっているように思えた。
私は、何度も、じっくり、制服を着ても、長男は長男のままで、やりたいこと、できることをやればいいと、何度も何度も伝えた。

それでも幼稚園に着くと、初めは幼稚園に置いてあるお着替えに着替えて帰宅する日もあった。
でも、幼稚園の先生の協力のもと、しばらく置いてあるお着替えを長男の見えないところに置いてもらうようにした。
ひどい母親のようにみえると思うが、私はきっと長男なら、そのこだわりに寄りかからなくてもいいように感じていた。

しばらくして、お着替えのこだわりはなくなり、制服が汚れた日以外は、行き帰り制服で行くことができるようになった。
長男は私服のことなど途中から忘れていたし、頑張れることは一緒にしっかり頑張ろうと、心に決めた。

いつか、私は一緒に頑張ってやれない時が来る。
だから、長男自身が自分で乗り越える力がつくように。

暑い、熱い、夏の思い出

親子の頑張りは、夏休みの終わり頃、またやってきた。
トイレはもうほとんど出来るようになっていた長男だったが、排便だけは、オムツでするというのが長男のこだわりになっていた。

でも、日中ほとんどパンツでいるので、1回だけ幼稚園でトイレで排便をしたと聞いた日があった。
出来るやんと思って、家でも何度もチャレンジを試みたのだけれど
「怖い!怖い!」
といって、泣いてしばらく便器に座り続け、成功することはなかった。

トイレで排便をすることは、長男にとって、初めてのことで、怖い。
それはよくわかった。

幼稚園でできたのは、きっともう我慢ができず、パンツにするのも嫌だったのだろうと思う。
でも、どこかで頑張れる、長男には出来るポテンシャルがあることを知った私は、
夏休みの終わり頃、次、排便がしたくなったらトイレでしようね、長男にと伝えることにした。

そして、しばらくして、排便がしたいとオムツを取りに行く長男に言った
「長男、今日はトイレで頑張ろう」
私は腹を括った。
でもそれは、長男をかなり甘くみていた私の誤算でもあった。

長男は、予想どおり、便器に座って、怖い怖いと泣いた。
オムツを持ってきてほしいと訴えたが、
「怖くないよ、トイレでするのは、絶対大丈夫、怖くない」
そう伝え、長男の涙を拭った。

暑い夏の日、2人で汗をかきながら、トイレで向き合っていた。
泣く長男、長男のお腹をさする私。

2時間くらい経った頃、まだ排便はなかった。
もう2人でヘトヘトだった。
まさか2時間も要するとは思わなかった私は諦めてしまいたかったけど、もう後には引けない。
これで今日はもうやめようとなると、次のハードルはきっとうんと上がるだろう。

晩御飯の時間はすでに過ぎていた。
主人と次男は心配そうにこちらを伺っていた。

「ご飯食べる?」
長男に聞くと、食べるというので、トイレは一度中断することにした。

長男のお尻具合は気になったが、腹が減っては戦はできぬ!
どうか押し出されてくれという気持ちを込めての夕食。
長男は、立ち上がったり、座ったりして夕食をとっていた。

もう、限界だったんだと思う。
夕食を食べおわる直前くらいに、排便を訴えたので、トイレに連れて行くと、
また長男は少し泣いたが、しばらくして、綺麗に排便があった。

約3時間の戦いの勝利に、大喜びする私や主人をよそに
「怖い!怖い!嫌だ!」
と、泣く長男。

やはり私は嫌な奴なのかもしれないと思う。(笑)
でも、うんと、うんと褒めた。

そこからは、トイレで排便することにしぶりはあったものの、その時間はどんどん短くなっていった。
なんなら、回数を重ねるごとに、トイレでできた嬉しさ、自信を感じているように思えた。

今では、長男がトイレに入り、私も入ろうとすると、
「入ってこないでよ〜」
と言って、扉を閉められる。

こだわりを大切にすることも大事だけれど、頑張れる力を見極めること、そして一緒に頑張ることも大切だと感じた。

Profile
まるこ
ライター

京都市内で5歳、3歳の男子の子育て中。
福祉の仕事に従事し、福祉のことを発信するためラジオやイベントを通してライフデザインクリエイターとして活動。
また、京都の街でママもこどもが幸せに楽しく子育てできる場を作るMaManKYOTO運営メンバーでもある。

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