【連載8】1歳半検診の「様子を見ましょう」で、大事な成長のチャンスを逃すな!
ある小児科医の話
行政から依頼されて1歳半児の集団健診をしますが、一人当たりの時間は数分です。
詳しく診ることはできません。
多少遅れているかな?と感じても診断しません。
ですから「様子を見ましょう」となります。
立場上、自分の病院に来なさいとも言えず、他の専門医を紹介することもありません。
後は行政におまかせです。
何もしないで「様子を見る」のは百害あって一利なし
新生児の頭囲は33㎝です。
1年後には46㎝に急速に拡大します。
そして、3歳では50㎝を超えます。
もちろん、脳も急激に成長します。
脳が急成長するこの時期に、その子に合った指導をすれば、効率よく伸ばせるので、
発達障害の特性は軽減しますし、発達障害のゾーンから外れることもあります。
このチャンスに、何もしないで「様子を見ましょう」では、
その後の成長にとって大きな損失になります。
失った時間は、二度と戻りません。
勇気を出して、お子さんの特性にあった子育てを始めてみましょう。
発達検査とは?
発達検査は、子どもの心身の発達の程度を調べる検査のことです。
知能検査も同時に検査されることがよくあります。
発達検査は、お子さんの状態を客観的に把握するためのものです。
検査を活用して、お子さんの強み・弱み、ニーズに応じた支援や指導を考えることにも使われています。
しかし、医療機関によって取り扱う検査の種類は異なり、検査によって測定できる内容も変わります。
■発達検査
・新版K式発達検査
・乳幼児精神発達検査
・日本版デンバー式スクリーニング検査
・日本版Bayley-Ⅲ 乳幼児発達検査 など
■知能検査
・WISC-IV (5歳~16歳11ヶ月)
・WAIS-III (16歳~89歳)
・田中ビネーV (2歳~成人)
・K-ABC (2歳6ヶ月〜12歳11ヶ月)
鈴木式発達検査表で早期発見・早期指導
エジソンアインシュタインスクール協会では、
鈴木昭平考案の「鈴木式発達検査表」を使用して
家庭でもできる発達検査を活用しています。
対象は0歳からです。
チェック項目は月齢1カ月に対し2項目あり集計して2で割ればスコアが出ます。
社会面、言語面、知覚面、身体面の4分野の発達状況について数値化され、グラフ化して可視化します。
分野ごとにチェック結果を集計しスコア化し、実年齢との比較をします。
100が標準です。
各分野と4分野総合について、子どもの発達レベルがわかるようになっています。
家庭で視覚化できることで、何を取り組めばよいのか、よくわかるようになります。
子どもに合った取り組み
発達障害にはこれらが伴います。
➀発達のアンバランス
➁発達の遅れ
ですから、この2点を軽減したり解消できれば良いのです。
時間とエネルギーを無駄にしないで、効率よく伸ばすことが求められます。
子ども一人ひとり適した取り組みが必要なのです。
子どもの発達レベルではなく、ポテンシャルが重要!
鈴木式発達検査表には、チェック欄が〇と△2つあります。
〇は「できる項目」で、△は「もう少しでできそうな項目」です。
〇は能力、△はポテンシャルです。
4分野における△の項目の集合がポテンシャルゾーンです。
このゾーンが、その子の伸びる可能性を表します。
チェックするのは、わが子を良く知っているお母さんです。
その判断はこの世で一番正確です。
AIを大きく超えています。
これまでは「次に何をすべきか」の目標設定に迷ってきたかもしれませんが、
「ポテンシャルゾーンの中から、お母さんが取り組みやすい項目を選択すれば良い」ので
時間とエネルギーのムダがなくなります。
取り組みの結果、〇や△がどれくらい増えたかは、
鈴木式発達検査表を再度チェックし、数値とグラフで再確認できます。
子育ての最強兵器/目が笑っている笑顔
自宅で何かに取り組むとき、お母さんの目が笑っていなければ効果は半減します。
場合によっては逆効果になります。
取り組み前には必ず、コチョコチョ体操をやりましょう。
その後で、お子さんもコチョコチョしてください。
緊張が取れて,親子の周波数が合いやすくなります。
共感力が高まり共振共鳴が生じ、コミュニケーションが良くなります。
鈴木式発達検査表は、この本で紹介しています