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執着と社会適応〜私の失敗から〜

はじめに

はじめまして、福岡県に住んでいる佐藤七重です。
私は20代前半に発達障害の診断を受けました。
今は作業所に通っています。

私は今まで社会適応できず、苦しみ、悩んだ時期がありました。
社会適応できなかった1つの理由として、執着が関係しています。
今回は、その執着について書いてみようと思います。

執着の困り

私は学生の頃からよくいじめにあい、対人関係がうまくいかず悩んできました。
中学1年の頃は、まわりに私の知っている人が誰もいなくて苦しみました。

「佐藤さんは性格が悪いからいじめられるとよ亅と言われた記憶があります。
高校の頃、化学の実験中に、「これを飲んだら死ぬんだよ。死に。亅と言われたこともありました。
別の学校に変わってもよかったんですが、別の学校にはなぜか変わりませんでした。

高校の頃は進路に悩んだり、ある人が一方的に意見を押しつけたりすることなどに悩んでいました。
私の対人関係の問題行動はこの頃から起きていたのです。

当時、精神的に不安定になり、まわりによく相談したものです。
まわりに相談しすぎたのは問題行動の1つだったはずです。
学校の先生からは、「未熟」「子ども」と言われたりし、苦しんでいました。

なぜ日本語をしゃべれるのか聞かれても「自然に身についた」というように、
常識も自然に身につくものですが、
「常識が身についていない」「常識を理解できない」「自分のことしか考えない」…

どうやったら自分が変わるのだろう?
物事の理解の仕方が普通と違っていました。

私は、こだわりや執着や興味のあることが出てくると行動を止められません。
その行動というのは、例えば、同じ店に行ったり、ある特定の人にメールを送ったりすることです。

私はある特定の人に対する執着から、そういった行動を自分で止めることができませんでした。
その場合、いつの間にか著しく奇異な行動になります。

その特性はどこからくるのだろう?

私にはこのような特性があります。
①1つのことに夢中になるとまわりが見えなくなる。
②衝動的に行動する
③自分のことしか考えない
④理屈で考える
⑤こうじゃないと気がすまない、という発想

この「1つのことに夢中になるとまわりが見えなくなる」特性は、
常識を考えて行動できなくなる、同じ店に行きすぎる、など、
日常生活のあらゆるところに悪影響を及ぼします。

この特性は社会適応のための訓練が必要になってきます。

「執着」も1つのことに夢中になるとまわりが見えなくなる、
という特性と同じように、一般的な考え方ができなくなります。

それを修正するのはかなり難しいです。
では、自分で行動を止めることができない時はどうすればいいのだろう?

私の場合、「この人とは仲良くなれない」と自分に言い聞かせたり、
「メールを送るのは何日に何回」と決めたりするだけでは不十分でした。

店に来ないでほしい、連絡しないでほしい、と相手が思っているのに、
それでも行動を止めることができないのです。

これは「自分のことしか考えない」という特性から起こっています。
しかし、私は「人の気持ちを理解したい」とも思っているので、とても苦しいのです。

人との関わり方が一方的で、自分の思いだけで行動すると
対人関係のトラブルを引き起こし、社会ののけ者になってしまいました。

それは自分自身を苦しめ、うつ状態などの二次障害を引き起こしてしまいました。
偏った考え方を治したりするのは簡単なことではありません。
こだわりや執着があると行動を止めることができなくなる、という特性を治したいと思っても、すぐに自分が変わることはありません。

同じ行動をくり返し、しつこいと思われ、相手をますますいやな思いをさせてしまうのです。
それでも行動は止まりません。

メールを送ったりする行動を自分で止めることができない時、
「何回もメールをしてすみません。くせなのでメールを送るかもしれませんが返事をしなくても大丈夫です。亅
「私からメールが来ても受けないで下さい。自分の悪いくせです。すみません。」
と書いています。

自分の行動をすぱっとやめるのは難しいのです。
理解の仕方が普通と違うからです。
それでも、自分の行動をすぱっとやめるしか方法がないので、苦しいのです。

執着した話

私がSさんとはじめて会った時、いつかSさんと仲良くなりたいと思いました。

Sさんと会った時は、いつもいろんなことをしつこく話しかけていたかもしれません。
Sさんは、「七重ちゃんが接客するなら店に来ない亅というようなことを言いました。
私はただショックを受けただけではありませんでした。

それでも私は、以前SさんからSさんの職場を聞いた記憶があったので、そのSさんの店に行ってしまいました。
1回目店に行った時は何も問題なく店を利用できた、と私は勝手に思い込んでいました。
それが後での大失敗につながってしまいました。

店に行くのが私の生きがいでした。
いろんな理由で店から嫌がられていることを私は気づきませんでした。

私はSさんに執着していました。
私は人の気持ちを考えて行動しているとは言えませんでした。

私はもうSさんと会うことはできません。
私は今までSさんに対する執着から開放されず時計が止まった感じでした。

どうしたら執着から開放されるのだろう?

私は、執着の対象を別の方向に向けてみました。
執着の対象は人間でも物体でもいいのです。
例えばインターネット検索に夢中になってみるとか。

ある特定の場所に執着すると「同じ店に行く行動を止めることができない」ということにつながるので、
「京都亅などの広い場所に執着してみるとか。
熱中する何かを見つけたり、自分1人だけの落ち着く空間を見つけたり。
趣味に没頭するしかないのです。

私はアロマやハーブに興味があるので、
みんなでアロマやハーブの石鹸や化粧水を作る、などはどうだろう?

みんなで作業するのもソーシャルスキルトレーニングになると思えばいいのです。

このように、無駄なことにお金を使うのではなく、
自分を磨くためにお金を使うことを考えたらいいんだ、と私は後で気がつきました。

嫌われているのに「仲良くなれるかも」という勝手な思い込みを治すには、
例えば、「私はSさんから嫌われてもいい亅と毎日紙に書くのもいいかもしれません。

時間がかかってもいいので、
「自分のことしか考えていない亅ということを自分で気づくことが重要なんだと、感じています。

Sさんから嫌われる私は人間失格だと思った時には、
「私からの連絡がないとSさんは安心する」と私は毎日自分に言い聞かせています。

おわりに

最後に、文章を通して、
私と同じように悩んでいる人の手助けになれば、と思っています。
また、社会適応できなかったとしても、失敗から学ことの大切さをわかってもらえたら、と思っています。

Profile
佐藤七重

福岡県在住。現在は作業所に通っている。
20代前半に発達障害の診断を受ける。

Profile
運営者/編集者/ライター at 株式会社みのりの森

株式会社みのりの森 代表取締役
NPO法人Reframe 代表理事
凸凹じぶんなび とことこ 製作者/運営者/編集長/ライター
発達障がい専門誌きらり。 発行者/編集長/ライター
発達障害(ASD/ADHD)当事者
双極性障害当事者
発達障害の支援を中心に、会社を経営。
NPOでは不登校、発達障害、HSPなどの生きづらさを抱えた子どもと若者の居場所づくりをしている。

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